一日は24時間。あまりに当たり前で、なぜ20でも30でもないのか、考える機会は少ないかもしれません。地球の動きは昼と夜を生みますが、それをいくつに分けて数えるかは、人がつくった約束です。
米国の国立標準技術研究所(NIST)の解説によると、古代エジプトでは昼と夜をそれぞれ12の区分に分けました。合わせると24です。ただし、ここでの「1時間」は、現在のように一年を通して同じ長さではありませんでした。
夏は昼が長く、夜が短くなります。それぞれを12等分すると、昼の1時間は夜の1時間より長くなります。同じ「1時間」でも、季節や昼夜で長さが違ったのです。のちに古代ギリシャで一日を等しい24時間に分ける考えが提案されましたが、不均等な時間の使い方も長く残りました。
いまの時計を見慣れた私たちには、不思議な区切り方です。でも、朝から夕方までの明るさを基準に暮らすなら、自然に寄り添う数え方にも見えます。時計の文字盤の向こうに、時間を測ろうとした人々の工夫が続いています。
