コーヒーを一滴こぼして乾かすと、中央は薄く、縁だけが濃い輪になることがあります。水分が消えた場所に、そのまま同じ濃さの色が残るわけではありません。乾く間に、水の流れが細かな粒子を外側へ運ぶからです。

Coffee Ring Effect using Coffee Image.png · 写真:Billclawson / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0。可逆圧縮のWebPへ変換。寸法・構図・色は変更せず、同じライセンスで提供。
鍵になるのは、水滴の縁が表面にとどまることです。水と空気と固体が接する境目を「接触線」と呼びます。この線が動きにくいと、水滴は幅をすぐに縮める代わりに、だんだん平たくなっていきます。
縁付近で蒸発して失われた水を補うように、内側から外側へ水が流れます。水中に散らばっていた粒子も運ばれ、縁に集まります。水がなくなった後、その集まりが濃い輪として見えるのです。これが「コーヒーリング効果」です。
ただし、どんな一滴でも同じ輪になるとは限りません。研究では、液体に含まれる粒子の形を変えるだけで、残り方が変わる例も確かめられています。乾いた染みを見るとき、色だけでなく、どこに集まっているかにも目を向けると、水が消えるまでの動きが気になってきます。

