太陽系で表面が最も熱い惑星は、太陽に一番近い水星ではなく、二番目に近い金星です。米航空宇宙局(NASA)の解説では、金星の平均表面温度は約464℃。鉛が溶けるほどの熱さに、太陽からの距離とは別の理由があります。
金星を包むのは、二酸化炭素を多く含む厚い大気です。NASA Space Placeは、この気体が熱を閉じ込め、金星を高温に保つと説明しています。熱が宇宙へ逃げにくくなる「温室効果」が、地表を強く暖めているのです。

Venus from Mariner 10 (PIA23791) · 画像:NASA/JPL-Caltech/画像処理:Kevin M. Gill · NASA Media Usage Guidelines。WebP変換。追加のトリミング・色調整・拡大なし。
一方、水星の表面は昼に約430℃まで上がるものの、夜には約マイナス180℃まで下がります。熱を保つほど厚い大気がないためです。平均表面温度は約167℃で、昼の最高温度だけを見て惑星全体の熱さを比べることはできません。
写真の金星を覆う雲の下には、この高温の地表があります。惑星の温度を考える手がかりは、太陽から受け取る熱と、その熱の逃げやすさ。太陽に近い順に熱い、という単純な並びにはならないのです。