ト音記号の「ト」は、日本語の音名で、ドレミの「ソ」に当たります。通常のト音記号は、五線の下から2本目の線をソの位置に決める記号です。大きく巻いた渦の中心を見ると、その線を囲んでいるのがわかります。
五線は、5本の線とその間に音符を置くための枠です。ただ、線だけでは音の高さの基準が決まりません。埼玉県立大宮中央高等学校の学習資料は、基準となる音を指定するものが「音部記号」だと説明しています。ト音記号も、その一つです。

Treble clef with empty staff.svg · 図:Artur Jan Fijałkowski(WarX)/Wikimedia Commons · Public Domain。SVGを1200×1200pxの可逆WebPへ変換。トリミング・色調整・図形変更なし。
くるりと巻いた形にも、音の名前が関わっています。ヤマハの学校音楽教育支援サイト「MUSIC PAL」によると、ト音記号はソを表すアルファベットのGが変形したもの。複雑な形をしていますが、もとをたどると音を示す文字につながります。
もう一つ、ヘ音記号の「ヘ」はファのことです。こちらは通常、五線の下から4本目をファの位置にします。同じ場所に音符があっても、左端の音部記号が違えば読む音は変わります。音符を追う前に、記号が置いた基準があるのです。