店名やロゴにある「&」は、アンパサンドと呼ばれる記号です。英語の「and」を表しますが、形のもとになったのはラテン語で「そして」を意味する「et」。フォントメーカーMonotypeの解説によると、この2文字の組み合わせに由来します。

複数の文字を一つの形にまとめたものを「合字」といいます。「&」を見ても、すぐにeとtは見つからないかもしれません。書体設計者マシュー・バタリックの解説では、伝統的な形にはetの姿が残り、現代の形には、より図案化されたものが多いとしています。

左に通常体、右にイタリック体をもとにしたアンパサンド。右はeとtをつないだような形
Garamondの通常体(左)とイタリック体(右)をもとに、Fibonacciが簡略化した比較図。時代による変化を並べた図ではありません。
Ampersand.svg · 図:Fibonacci/Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0。PNG表示を白背景でWebP変換。トリミング・色調整なし。

図の左右は、どちらもアンパサンドです。右側の曲線にはeの丸みと、tを思わせる横の線が見えます。二つの字体を比べると、同じ記号にも異なる描き方があることがわかります。

その違いは、時代だけで決まるわけではありません。Monotypeは、書体のほかの文字と調和するように、設計者が形を調整すると説明しています。次に「&」を見かけたら、二つの文字の名残を探してみてください。